“賭物”の読み方と例文
読み方割合
かけもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近ごろ大流行の茶寄合ちゃよりあい、つまり闘茶とうちゃ、あれは茶のめいを飲みわけて、あたったはずれたと、一夜に数千貫のかねやら賭物かけものをうごかす博奕だ。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前を通ろうとして、我にもあらず立淀たちよどんだ。散策子は、下衆儕げしゅうばら賭物かけものして、鬼が出る宇治橋うじばしの夕暮を、ただ一騎いっき、東へたするおもいがした。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たいそうにはしないで雅趣のある檜破子ひわりご弁当が出て、勝ち方に出す賭物かけものも多く持参したのである。今日も文士が多く招待されていて皆席上で詩を作った。
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)