“立淀”の読み方と例文
読み方割合
たちよど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
の消えたその洗面所のまわりが暗いから、肩も腰も見えなかったのであろう、と、うたがいの幽霊を消しながら、やっぱり悚然ぞっとして立淀たちよどんだ。
鷭狩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
前を通ろうとして、我にもあらず立淀たちよどんだ。散策子は、下衆儕げしゅうばら賭物かけものして、鬼が出る宇治橋うじばしの夕暮を、ただ一騎いっき、東へたするおもいがした。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
立淀たちよどんだ織次の耳には、それが二股から遠く伝わる、もののこだまのように聞えた。織次の祖母おおばは、見世物のその侏儒いっすんぼしおんなを教えて
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)