“立竦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たちすく96.9%
たちすくみ3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
慌てて羽根布団をマクリ上げて下を覗いて見た私は、アッと叫んで立竦たちすくんだ。羽根布団の下は真赤な血に染ったシーツばかりである。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
かれ立竦たちすくみになりてぶるぶると震えたるが、鮮血なまちたらたらと頬に流れつ、いだきたるお藤をどうと投落して、屏風びょうぶのごとく倒れたり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とらうる処法にかなえば、門番は立竦たちすくみになりて痛疼いたさにたまらず、「暴徒が起った。……大……大変、これ、一大事じゃ、来てくれい。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
魑魅魍魎ちみもうりょう隊をなして、前途にふさがるとも覚しきに、よくにも一歩を移し得で、あわれ立竦たちすくみになりける時、二点の蛍光此方こなたを見向き、一喝して
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)