“陶酔”の読み方と例文
旧字:陶醉
読み方割合
とうすい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今の辛酸しんさんも、かくまで呪われた恋の不幸さも、忘れていた。——現実に恋人と会っているような陶酔とうすいのなかに尺八を吹きふけっていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そんなふうに自己陶酔とうすいおちいるようでは、今日は最悪の日だったね。アルコールづけになって生きている動物はないよ。はっはっはっはっ。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
その瓶の中に七分通り満たされている透明な、冷たい麻酔薬の動揺を両手に感じた時の、私の陶酔とうすい気分といったら無かった。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)