“屈託”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くったく84.2%
くつたく15.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はホテルの十日間を、何の屈託くったくもなく、腕白小僧わんぱくこぞうの様にほがらかに暮した。ホテルのボートを借りて湖水をまわるのが日課だった。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「それにも及ぶまい。どっちにしても何とか埒をあけるからくよくよするな。胸に屈託くったくがあると粗匇をする。奉公を専一に気をつけろ」
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
村落むらはしからはしまでみなどう一の仕事しごと屈託くつたくしてるのだから季節きせつ假令たとひ自分じぶんわすれたとしてもまつたわすることの出來できるものではない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
疲れては乘り、屈託くつたくしては歩き、十二里の長丁場を樂々と征服して、藤澤へあと五六町といふところまで來たのは、第一日の申刻なゝつ過ぎ——。