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おの
ふりがな文庫
“
自己
(
おの
)” の例文
自己
(
おの
)
が
小鬢
(
こびん
)
の後れ毛上げても、ええ
焦
(
じ
)
れったいと罪のなき髪を
掻
(
か
)
きむしり、一文
貰
(
もら
)
いに乞食が来ても甲張り声に
酷
(
むご
)
く
謝絶
(
ことわ
)
りなどしけるが
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ト
自己
(
おの
)
が云う事だけを
饒舌
(
しゃべ
)
り立てて、人の
挨拶
(
あいさつ
)
は耳にも懸けず
急歩
(
あしばや
)
に通用門の方へと行く。その後姿を
目送
(
みおく
)
りて文三が肚の
裏
(
うち
)
で
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
輕
(
かろ
)
き
服裝
(
ふくさう
)
せる
船丁等
(
ボーイら
)
は
宙
(
ちう
)
になつて
驅
(
か
)
けめぐり、
逞
(
たく
)
ましき
骨格
(
こつかく
)
せる
夥多
(
あまた
)
の
船員等
(
せんゐんら
)
は
自己
(
おの
)
が
持塲
(
もちば
)
/\に
列
(
れつ
)
を
作
(
つく
)
りて、
後部
(
こうぶ
)
の
舷梯
(
げんてい
)
は
既
(
すで
)
に
引揚
(
ひきあ
)
げられたり。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
山鳩
(
やまばと
)
一羽いずこよりともなく突然
程
(
ほど
)
近き
梢
(
こずえ
)
に止まりしが急にまた飛び去りぬ。かれが耳いよいよさえて
四辺
(
あたり
)
いよいよ
静寂
(
しずか
)
なり。かれは
自己
(
おの
)
が心のさまをながむるように思いもて
四辺
(
あたり
)
を見回しぬ。
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
腕を隠せし花一輪削り二輪削り、
自己
(
おの
)
が意匠の
飾
(
かざり
)
を捨て人の天真の美を
露
(
あら
)
わさんと勤めたる
甲斐
(
かい
)
ありて、なまじ着せたる花衣
脱
(
ぬが
)
するだけ面白し。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
船長
(
せんちやう
)
は
周章
(
あは
)
てゝ
起上
(
おきあが
)
つたが、
怒氣
(
どき
)
滿面
(
まんめん
)
、けれど
自己
(
おの
)
が
醜態
(
しゆうたい
)
に
怒
(
おこ
)
る
事
(
こと
)
も
出來
(
でき
)
ず、ビール
樽
(
だる
)
のやうな
腹
(
はら
)
に
手
(
て
)
を
當
(
あ
)
てゝ、
物凄
(
ものすご
)
い
眼
(
まなこ
)
に
水夫
(
すゐふ
)
共
(
ども
)
を
睨
(
にら
)
み
付
(
つ
)
けると、
此時
(
このとき
)
私
(
わたくし
)
の
傍
(
かたはら
)
には
鬚
(
ひげ
)
の
長
(
なが
)
い、
頭
(
あたま
)
の
禿
(
はげ
)
た
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
世に栄え富める人々は初霜月の
更衣
(
うつりかえ
)
も何の
苦慮
(
くるしみ
)
なく、
紬
(
つむぎ
)
に糸織に
自己
(
おの
)
が好き好きの
衣
(
きぬ
)
着て寒さに向う貧者の心配も知らず、やれ炉開きじゃ、やれ口切りじゃ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
世に栄え富める人〻は初霜月の
更衣
(
うつりかへ
)
も何の
苦慮
(
くるしみ
)
なく、紬に糸織に
自己
(
おの
)
が好き/″\の
衣
(
きぬ
)
着て寒さに向ふ貧者の心配も知らず、やれ炉開きぢや、やれ口切ぢや
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
プッツリとばかりも文句無しで
自己
(
おの
)
が締めた帯を
外
(
はず
)
して来ての
正宗
(
まさむね
)
にゃあ、さすがのおれも
刳
(
えぐ
)
られたア。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
京都
(
きやう
)
やら奈良の堂塔を写しとりたるものもあり、此等は
悉皆
(
みんな
)
汝に預くる、見たらば何かの足しにもなろ、と
自己
(
おの
)
が
精神
(
こゝろ
)
を籠めたるものを惜気もなしに譲りあたふる
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
猶
(
なお
)
自己
(
おの
)
が不幸に
沈淪
(
ちんりん
)
している苦痛を味わいかえして居るが如きものもあった、又其の反対に
飽
(
あく
)
までも他を
嘲
(
あざけ
)
りさいなむような、氷ででも出来た利刃の如きものもあって
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これらはみんな
汝
(
きさま
)
に預くる、見たらば何かの足しにもなろ、と
自己
(
おの
)
が
精神
(
こころ
)
を
籠
(
こ
)
めたるものを惜しげもなしに譲りあたうる、胸の広さの頼もしきを
解
(
げ
)
せぬというにはあらざれど
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
自分が主でも無い癖に
自己
(
おの
)
が葉色を際立てゝ
異
(
かは
)
つた風を
誇顔
(
ほこりが
)
の
寄生木
(
やどりぎ
)
は十兵衞の虫が好かぬ、人の仕事に寄生木となるも厭なら我が仕事に寄生木を容るゝも虫が嫌へば是非がない
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
拙き人の
自己
(
おの
)
が道具の精粗利鈍を疑ふやうなるをりを指して云へる語なることを。
鼠頭魚釣り
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
小樽
(
おたる
)
に名高きキトに宿りて、
夜涼
(
やりょう
)
に乗じ市街を散歩するに、
七夕祭
(
たなばたまつり
)
とやらにて人々おのおの
自己
(
おの
)
が故郷の
風
(
ふう
)
に従い、さまざまの形なしたる
大行燈
(
おおあんどう
)
小行燈に火を点じ歌い
囃
(
はや
)
して
巷閭
(
こうりょ
)
を
引廻
(
ひきま
)
わせり。
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
むかしむかし棄老国と
号
(
よ
)
ばれたる国ありて、
其国
(
そこ
)
に住めるものは、
自己
(
おの
)
が
父母
(
ちちはは
)
の老い衰へて物の役にも立たずなれば、
老人
(
としより
)
は国の費えなりとて遠き山の奥野の末なんどに駆り
棄
(
す
)
つるを
恒例
(
つね
)
とし
印度の古話
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“自己”の意味
《名詞》
自 己(じこ)
自分自身。
(出典:Wiktionary)
“自己”の解説
自己(じこ、en: self)とは、心理学において自分によって経験または意識される自分自身をいう。
(出典:Wikipedia)
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
己
常用漢字
小6
部首:⼰
3画
“自己”で始まる語句
自己嫌悪
自己犠牲
自己流
自己等
自己偽瞞
自己利益
自己批判
自己欺瞞
自己紹介
自己陶酔症