“彼方此方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あちこち26.5%
あっちこっち21.8%
かなたこなた17.5%
あちらこちら17.1%
あなたこなた8.5%
あつちこつち5.7%
あつちこち0.5%
あつちこちら0.5%
あッちこッち0.5%
おちこち0.5%
そちらこちら0.5%
アチラコチラ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いつもの、氷川のへ参詣に行って、その帰り道、彼方此方、駒にまかせて歩いて来たので、遅くなったのだと申しておりました」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それと同時に彼方此方の小屋から夢を破られた者共が起きて来て、忽ち陣中の騒ぎになったが、その混雑が彼には一層都合がよかった。
そこは、帝都のあっちこっちを見下ろすに、可也いい場所だった。眺めると、帝都の彼方此方には、三四ヶ所の火の手が上っていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
さうして彼方此方や凋れた南瓜の花のかげから山の兒どもが栗毛の汗のついた指で、しんみりと手づくりの笛を吹きはじめる。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
「なにせい、この地方に来られたに違いない」と、捜査の手分けを命じ、自身もただ一騎馳け、彼方此方と、血眼で尋ねあるいていた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
検死事件で一寸手離されず、彼方此方へと駈走つて居たが、く何うにかなりさうになつたので、一先体を休めに帰つて来たとの事であつた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
また彼方此方五六立場茶屋もござりますが、しい貴女さま、一人けまして、安心なは、にござりませぬ。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
氷屋が彼方此方で大きい声を出して客を呼んで居る中へ、屋台に吊つて太鼓を叩いて菓子が来た辻に留つて背の高い男と、それよりも少し年の上のやうな色の黒い女房とが
住吉祭 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
丁 さう彼方此方ることは出來んわ。(一同に對ひ)ささ、いたいた。暫時ぢゃ、いた/\。さうして長生すりゃ持丸長者ぢゃ。
そして夜に入ると、不気味さはいや増して、地獄の火みたいな赤い光が、五月の闇の彼方此方り出された。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と是から三八は先ず彼方此方を頼みかして歩くと、立引にア見得張る商売ですから、あの人が幾許出したから、まアわたしも幾許出そうと云うので、多分にお金が集って来ました。
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼方此方で神体をとり出して自分達の宗教的威力を発揮する其ではなく、練つて歩きながら神を人に示すといふ行き方が、まう一つあつたと見なければならぬのです。
神楽(その一) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)