“あつちこつち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彼方此方92.3%
彼処此処7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先年オスカア・ワイルドが巴里パリーの汚い宿屋で窮死した時も、その後二三ヶ月経つてから彼方此方あつちこつちの町でワイルドを見掛けたといふ人がちよい/\あつた。
道子が彼方此方あつちこつちとウロウロしてゐるのを、彼は見ない振をして、傍の飾り箱に見入つてゐた。その中には剃刀とか小さな鏡や美爪具などがならべてあつた。
凸面鏡 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
ながいのだの、一番いちばん橋手前はしてまへのをかしらにして、さかりどき毎日まいにち五六十ぽん出来できるので、また彼処此処あつちこつちに五六人づゝも一団ひとかたまりになつてるのは、千本せんぼんしめぢツて、くさ/\にへてる、それはちひさいのだ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)