“かしこここ”の漢字の書き方と例文
語句割合
彼処此処100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ルウヴル宮の大きいのとオペラの図抜けた屋根とが何時いつながら磁石の役をして自分などにも彼処此処かしこここなんの所在と云ふ事が点頭うなづかれるのである。ふらふらと風に散つて居る雲もある。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
私は礦場のなか彼処此処かしこここと見廻ったけれど不思議に一人の影すら見えなかった。
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
藩内随一の聞え高き御方なるが、若き時より御行跡穏やかならず、長崎御番ごばん御伴おともしての地に行かれしより丸山の遊びに浮かれ、ついにはよからぬともがらまじわりを結びて彼処此処かしこここの道場を破りまはり
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)