“綴”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
つづ60.4%
17.4%
つゞ8.7%
とじ4.9%
つづり4.2%
つづれ1.0%
0.7%
トヂ0.7%
つづく0.3%
つな0.3%
(他:4)1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“綴”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語32.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
町はすっかりさっきの通りに下でたくさんの灯をつづってはいましたがその光はなんだかさっきよりは熱したという風でした。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
原稿紙へ細字さいじで三枚ばかり国へ帰ってから以後の自分というようなものを題目にして書きつづったのを送る事にした。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大判の薄藍色うすあいいろの表紙から、必ず古紫の糸でじてある本の装幀そうていまでが、彼には好ましく思われた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
と、越前守はふと手を伸ばして、目安の机から一じの書類を取って、膝の上でひらいた。与力の一名が、燭台をかれの横へ寄せた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おのれより三歳みつわか山田やまだすで竪琴草子たてごとざうしなる一篇いつぺんつゞつて
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
つたりつゞあはせたりするためには、いしきりかたくてもをれやすくてだめですから、それにはどうしても
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
岩木川の主水しゅすいを中心とする津軽平野の治水策であった。彼が寝ずに書いた献言書は、半紙七十枚とじで四冊もあった。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
腰の筆苞ふでづとから絵筆を抜き、料紙とじを片手にして立ちむかうと、何と考えたか、八荒坊は、燕返りに飛びすさッて、
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は机の上に散らかってる幾つづりかの紙を引っつかみ、それをひもゆわえ、帽子と外套とを取り、外に出かけた。
それは巻紙の事もあったが、多くは半紙もしくは罫紙けいしを一つづりにし切手を二枚以上ったほどの分量のものであった。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
野路のじや空、月のなかなる花野はなの惜気おしげも無く織り込んだつづれの丸帯にある。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
殊に宋代以後に貴ばれた刻絲の如きは、即ち京都で謂ふつづれであるが、此等は裱裝切などに使用せられて現存して居るので、之を文獻に引き合はすことが難くない。
染織に関する文献の研究 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
一人の予言者で間に合わなければ、多くの中から、御意に召した箇所を選び出し、御意に召さぬ箇所は勝手に放擲して、ここに継ぎぎだらけの、自家用の啓示録を製造する。
布子ぬのこの下の襦袢じゅばんから、ポチリと色めた赤いものが見えるので、引っぱりだして見ると、黒ちりめんに牡丹ぼたんの模様の古いのだった。ぎで、大きな二寸もある紋があった。
併し此で定論を得てをさまつた、この語の論策をトヂめる為に、かう言ふ追ひ書を書き添へておいた方が、よいと思ふ。
「さうや さかいに」 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ほかひを携へ、くゞつを提げて、行き/\て又行き行く流民の群れが、鮮やかに目に浮んで、消えようとせぬ。此間に、私は、此文章のトヂめをつくる。
壁の隅につづくった袋が一つかかってありまして、其袋それには先生らの命をつなぐ麦焦しの粉が入って居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
で、その翌日はその寺へ逗留して履の修復や衣服のつづくりをやりました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
そしてその紙帳というのは、祝詞のりと文の反古ほごつないだものに渋を塗ったのですが、偶然にも高代という二字が、頭と足先に当る両方の上隅に、同じよう跨っているのです。そこで、私が、なぜ前もって桟窓を閉じ、時計の振子を停めたか、その理由を申しましょう。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
落葉おちばし尽した木立こだちの間から石と泥とを混ぜた家家いへいへ白茶しらちやけた壁に真赤まつか蔦紅葉つたもみぢつて居るのはつゞれにしきとでも月並ながら云ひたい景色であつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
五助は身をひねって、心覚こころおぼえうしろざまに棚なる小箱の上から、取下とりおろした分厚な一てつの註文帳。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お蔭で書物はとぢが切れたり、表紙がへこんだりして泣き出しさうな顔になつた。
来年の日記を何につけようかしらと思ってね、あちこちひっくり返して十三年の日記見つけました、一月丈かいてあるの、いいトジだし、これにしようときめて、書いてあるところよんでみたらば、丁度十三年の封鎖[自注15]の当初だったのは面白うございました。