“綴込”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とじこ36.4%
とじこみ27.3%
つづりこ18.2%
つづりこみ9.1%
ファイル9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
テーブルの上に置いてある地方新聞の綴込とじこみなどを見ているうちに、空はいよいよ明るくなりまして、春の日が一面にさし込んで来ました。
停車場の少女 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
……そう思い思い編輯室の隣室となりの応接間に架けて在る玄洋日報綴込とじこみを、丸卓子テーブルの上に引出して、前月以来の三面記事を次から次へと引っくり返してみると……。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
なかなか、絵も二枚や三枚じゃない、ずッしり分厚に綴込つづりこんだ一冊で、どんな事が書いてあるか知れません。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それは五寸ぐらいの高さに積み重ねてある原稿紙の綴込つづりこみで、かなり大勢の人が読んだものらしく、上の方の数枚は破れよごれてボロボロになりかけている。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
三十代のはじめまでは、ホールドした岩角のぬきさしのならぬ感覚が指先に残っていたものだったが、いまは綴込ファイルのクロースの表紙や帳簿の革背のヌルリとした感じしか指どもは知らない。
一の倉沢 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)