“つゞ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
54.9%
19.5%
15.0%
5.3%
十九3.0%
1.5%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『まァ、大層たいそうよろこんでること』あいちやんはおもつてほもつゞけました。『をしへて頂戴てうだいな、ね、わたし此處こゝから何方どつちけばいの?』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
眞珠太夫はうは言のやうに言つて、長い睫毛まつげが涙をつゞるのです。蒼白い高貴な顏、これはいかなる身分の者であつても恥かしくない相です。
売薬ばいやくさきりたが立停たちどまつてしきり四辺あたりみまはして様子やうす執念深しふねんぶかなにたくんだか、とこゝろよからずつゞいたが、さてよくると仔細しさいがあるわい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
弗羅曼の畫風をつゞめて一幅漫畫にしたやうなハルレム。ヤン・ブラアケル、ペエテル・ネエフ、ダヸッド・テニイルス、パウル・レンブラントの畫によく出て來るハルレム。
ハルレム (旧字旧仮名) / ルイ・ベルトラン(著)
白粉しろいは屋敷だから常は薄うございますが、十九つゞ二十はたちは色盛り、器量よしの娘お照、親の前へ両手を突いて
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
薄茶色うすちやいろを全体に吹いて、やわらかいこづえはじてんつゞく所は、糠雨ぬかあめぼかされたかの如くにかすんでゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
二人は、空車引いてけて行く肉屋の丁稚でつちの後に随いて、軈て屠牛場の前迄行くと、門の外に持主、づ見るより、く来て呉れたを言ひつゞける。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
斯ういふ楽しい問は、とは言へ、長くつゞかなかつた。何時の間にか文平が入つて来て、用事ありげにお志保をうながした。しまひにははづかしがるお志保の手をつて、無理やりに引立てゝ行かうとする。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)