“やく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤク
語句割合
33.2%
21.7%
20.4%
7.9%
7.6%
1.6%
1.1%
1.1%
十九1.1%
1.1%
0.5%
四二0.5%
嫉妬0.5%
0.3%
0.3%
0.3%
犂牛0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同伴者つれ親類しんるゐ義母おつかさんであつた。此人このひと途中とちゆう萬事ばんじ自分じぶん世話せわいて、病人びやうにんなる自分じぶんはらまでおくとゞけるやくもつたのである。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
有馬屋のお糸と、乾物屋のお柳と、吉五郎の娘お留は、三人とも十九のやくで、身分のへだてを他所よそに、長い間仲よく付き合っておりました。
「なぜ白状しないか」と叫んで玄機は女ののどやくした。女はただ手足をもがいている。玄機が手を放して見ると、女は死んでいた。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
能く一行を輔助ほじよせしことをしやし、年々新発見にかかる文珠菩薩もんじゆぼさつの祭日には相会してきうかたらんことをやくし、たもとわかつこととはなりぬ。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
それから、またそれが何か人のやくにたつたつて、自分にはなんにも分りませんものネ、つまらないわ。死んじまふんだもの。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
それで、いまはとにかく第一巻を、上巻と下巻とに分けてやくすことにし、第二巻のほうはあらすじだけを下巻のおしまいにつけておきました。
ウツボグサの紫花の四本の雄蕊は尖端がまたになっていて、その一方の叉にはやくがあるのに他の一方はそれがなくてとがったままで反り曲っている。
高原 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
これはキネマトグラフのやくであらうが、なんといふ惡譯あくやくであらう。支那しなはさすがに文字もじくにで、これを影戯とやくしてゐるが、じつ輕妙けいめうである。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
界隈かいわいで評判の美しいお通は、——いらっしゃい——と言う代りに、思わず悲鳴をあげてしまいました。赤前垂、片襷かただすき、お盆を眼庇まびさしに、おびえ切った眼の初々ういういしさも十九やくより上ではないでしょう。
天下のたみ寒き者多し独り温煖あたたかならんやとのたまいし。そうの太祖が大度たいどを慕い。あまねく慈善を施せしも。始め蛍の資本ひだねより。炭もやくべき大竈おおかまどと成りし始末の満尾まんび迄。御覧をねがうというよしの。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「妖婦!」と一やく切り込んだ。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
土足のままに踏みあらさるる板場の扱ひ、嫉妬やくなとはさておいて、うつかりすれば、今の間も、この身躰が焚きものに、つぶされでもせぬ事かと、腹が立つそのたび毎、羨ましい種子にもしました
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
妾の相手やくのホセに扮する谷村という人は、こうした仲間のうちでは謹直な人でしたが、妾たちが稽古をはじめる最初の日から妾に対して心を動かしていることが妾にはわかりました。
華やかな罪過 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
「馬鹿にしている、こんなものをつくりあがって!」と私達を罵り、思わず癇癪の拳を振りあげてこのブロンズ像の頭をなぐりつけて、突き指のやくい、久しい間うでをしていたことがある。
ゼーロン (新字新仮名) / 牧野信一(著)
なまにてしよくするは○魚軒さしみなますすし也。○る○やくその料理れうりによりて猶あるべし。しほづけにしたるを塩引しほびきまた干鮏からさけといひしも古き事、まへに引たるしよに見えたるがごとし。
真昼の太陽は赭々と照って、野生の羊や犂牛やくの角を黄金こがねのように輝かせ、隊商の率いる家畜の金具に虹のような光彩ひかりを纏わせている。
喇嘛の行衛 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
人肌ひとはだにてあたゝむはもつともよし)手足てあしこゞえたるもつよ湯火たうくわにてあたゝむれば、陽気やうきいたれば灼傷やけどのごとくはれ、つひにくさりゆびをおとす、百やくこうなし。これが見たる所をしるして人にしめす。
孔子、魯衛ろえいに悦ばれず、宋の桓司馬かんしばまさに要してこれを殺さんとするにい、微服して宋を過ぐ、この時は孔子、やくに当たって、陳侯周の臣たる司城貞子しじょうていしやどとせり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)