“葯”の読み方と例文
読み方割合
やく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六本の雄蕊ゆうずいがあって、おのおのが花蓋片かがいへんの前に立っており、長い花糸かしの先にはブラブラと動くやくがあって、たくさんな花粉を出している。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
ウツボグサの紫花の四本の雄蕊は尖端がまたになっていて、その一方の叉にはやくがあるのに他の一方はそれがなくてとがったままで反り曲っている。
高原 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
それは甘い液体で、花冠の底から滲み出して小さな翅のある虫共を誘ひ、それで柱頭の上のやくをゆするやうになつてゐる。此の花蜜が、蜂に入り用なものなのだ。