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約
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やく
ふりがな文庫
“
約
(
やく
)” の例文
しかるに、
不思議
(
ふしぎ
)
なことには、
村
(
むら
)
に二つ
時計
(
とけい
)
がありましたが、どうしたことか、二つの
時計
(
とけい
)
は
約
(
やく
)
三十
分
(
ぷん
)
ばかり
時間
(
じかん
)
が
違
(
ちが
)
っていました。
時計のない村
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
能く一行を
輔助
(
ほじよ
)
せしことを
謝
(
しや
)
し、年々新発見にかかる
文珠菩薩
(
もんじゆぼさつ
)
の祭日には相会して
旧
(
きう
)
を
語
(
かた
)
らんことを
約
(
やく
)
し、
袂
(
たもと
)
を
分
(
わか
)
つこととはなりぬ。
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
出して渡し何れ妻を尋ね出して後其方へ
參
(
まゐ
)
らんにより其節はよきに頼むと
約
(
やく
)
しつゝ安五郎は又々後の方へ
引返
(
ひきかへ
)
しける九助は彼の手紙を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
僕
(
ぼく
)
、この
遊
(
あそ
)
びを
覺
(
おぼ
)
えてから
足掛
(
あしか
)
け五
年
(
ねん
)
になるが、
食事
(
しよくじ
)
の
時間
(
じかん
)
だけは
別
(
べつ
)
として
戰
(
たゝか
)
ひつづけたレコオドは
約
(
やく
)
三十
時間
(
じかん
)
といふのが
最長
(
さいちやう
)
だ。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
趙
(
てう
)
の
恵王
(
けいわう
)
が夜光の玉を、
秦
(
しん
)
の
照
(
せう
)
王が
城
(
しろ
)
十五を以て
易
(
かへ
)
んといひしは、加嶋屋が北国の
明玉
(
めいぎよく
)
を
身上
(
しんしやう
)
尽
(
つく
)
して
買
(
かは
)
んと
約
(
やく
)
せしに
類
(
るゐ
)
せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
約
(
やく
)
〇、〇〇〇〇〇五
粍
(
ミリ
)
くらいまでのものならばぼんやり光る点になって
視野
(
しや
)
にあらわれその
存在
(
そんざい
)
だけを
示
(
しめ
)
します。これを
超絶顕微鏡
(
ちょうぜつけんびきょう
)
と
云
(
い
)
います。
手紙 三
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
今日
(
こんにち
)
ですら
日本全土
(
にほんぜんど
)
の七十パーセントは
樹木
(
じゆもく
)
を
以
(
もつ
)
て
蔽
(
おほ
)
はれてをり、
約
(
やく
)
四十五パーセントは
森林
(
しんりん
)
と
名
(
な
)
づくべきものである。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
從
(
したがつ
)
て
不景氣
(
ふけいき
)
が
來
(
く
)
るのである。
今
(
いま
)
日本
(
にほん
)
には
約
(
やく
)
十一
億圓
(
おくゑん
)
の
金貨
(
きんくわ
)
が
日本銀行
(
にほんぎんかう
)
にあつて、
日本銀行
(
にほんぎんかう
)
は
之
(
これ
)
に
對
(
たい
)
して
平均
(
へいきん
)
十三
億
(
おく
)
五千
萬圓位
(
まんゑんぐらゐ
)
の
兌換劵
(
だくわんけん
)
を
發行
(
はつかう
)
して
居
(
ゐ
)
る。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
凡
(
すべ
)
てを
差
(
さ
)
し
引
(
ひ
)
いて
手元
(
てもと
)
に
殘
(
のこ
)
つた
有金
(
ありがね
)
は、
約
(
やく
)
二千
圓
(
ゑん
)
程
(
ほど
)
のものであつたが、
宗助
(
そうすけ
)
は
其内
(
そのうち
)
の
幾分
(
いくぶん
)
を、
小六
(
ころく
)
の
學資
(
がくし
)
として、
使
(
つか
)
はなければならないと
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
また
私
(
わたくし
)
がこれ
迄
(
まで
)
の
漫遊中
(
まんゆうちう
)
の
失策談
(
しつさくばなし
)
などを
語
(
かた
)
つて
聽
(
き
)
かせて、
相變
(
あひかは
)
らず
夜
(
よ
)
を
更
(
ふ
)
かしたので、
夫人
(
ふじん
)
と
少年
(
せうねん
)
をば
其
(
その
)
船室
(
ケビン
)
に
送
(
おく
)
り
込
(
こ
)
み、
明朝
(
めうてう
)
を
約
(
やく
)
して
其處
(
そこ
)
を
去
(
さ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
しかし、そこで
約
(
やく
)
半刻
(
はんとき
)
ほどの時間を費やしてしまったのは、事情まったくやむを得ないと言わなければなりません。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つぎの
停車駅
(
ていしゃえき
)
までは、
約
(
やく
)
一時間もかかる。
全線
(
ぜんせん
)
で一ばん長い
丁場
(
ちょうば
)
だった。日記をつけてしまうと、することもなくなったので、まどから暗い外をすかして見た。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
穰苴
(
じやうしよ
)
既
(
すで
)
に((君ヲ))
辭
(
じ
)
し、
莊賈
(
さうか
)
と
約
(
やく
)
して
曰
(
いは
)
く、『
(六)
旦日
(
たんじつ
)
(七)
日中
(
につちう
)
軍門
(
ぐんもん
)
に
會
(
くわい
)
せよ』と。
穰苴
(
じやうしよ
)
先
(
ま
)
づ
馳
(
は
)
せて
軍
(
ぐん
)
に
至
(
いた
)
り、
(八)
表
(
へう
)
を
立
(
た
)
て
(九)
漏
(
ろう
)
を
下
(
くだ
)
して
賈
(
か
)
を
待
(
ま
)
つ。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
しかし、おかみさんは、一
週間
(
しゅうかん
)
のけい
約
(
やく
)
をむすんでしまったんだ。いまさら、あいつがどんな
悪者
(
わるもの
)
だったとしても、一週間のあいだは追いだすことはできないんだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
契
(
ちぎ
)
りは
深
(
ふか
)
き
祖先
(
そせん
)
の
縁
(
えん
)
に
引
(
ひ
)
かれて
樫
(
かし
)
の
實
(
み
)
の
一人子同志
(
ひとりこどうし
)
、いひなづけの
約
(
やく
)
成立
(
なりたち
)
しはお
高
(
たか
)
がみどりの
振分髮
(
ふりわけがみ
)
をお
煙草盆
(
たばこぼん
)
にゆひ
初
(
そ
)
むる
頃
(
ころ
)
なりしとか、さりとては
長
(
なが
)
かりし
年月
(
としつき
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
……
地震
(
ぢしん
)
とともに
燒出
(
やけだ
)
した
中六番町
(
なかろくばんちやう
)
の
火
(
ひ
)
が……いま
言
(
い
)
つた、
三日
(
みつか
)
の
眞夜中
(
まよなか
)
に
及
(
およ
)
んで、
約
(
やく
)
二十六時間
(
にじふろくじかん
)
。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
直径
(
ちょっけい
)
が
約
(
やく
)
七十
糎
(
センチ
)
だから
周囲
(
しゅうい
)
は70cm×3.14=219.8cmというわけだ。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
私
(
わたくし
)
は——
実
(
じつ
)
は
相州
(
そうしゅう
)
荒井
(
あらい
)
の
城主
(
じょうしゅ
)
三浦道寸
(
みうらどうすん
)
の
息
(
そく
)
、
荒次郎
(
あらじろう
)
義光
(
よしみつ
)
と
申
(
もう
)
す
者
(
もの
)
の
妻
(
つま
)
だったものにございます。
現世
(
げんせ
)
の
呼名
(
よびな
)
は
小櫻姫
(
こざくらひめ
)
——
時代
(
じだい
)
は
足利時代
(
あしかがじだい
)
の
末期
(
まっき
)
——
今
(
いま
)
から
約
(
やく
)
四百
余年
(
よねん
)
の
昔
(
むかし
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
緯度
(
いど
)
は
一度
(
いちど
)
進
(
すゝ
)
むごとに
攝氏
(
せつし
)
の
約
(
やく
)
一度
(
いちど
)
づゝ
温度
(
おんど
)
が
下
(
くだ
)
りますが、
高山
(
こうざん
)
ではおよそ
百五十
(
ひやくごじゆう
)
めーとるから
二百
(
にひやく
)
めーとる
登
(
のぼ
)
るたびに
攝氏
(
せつし
)
の
一度
(
いちど
)
ぐらゐ、
温度
(
おんど
)
が
低
(
ひく
)
くなり、
登
(
のぼ
)
れば
登
(
のぼ
)
るほど
寒
(
さむ
)
さを
加
(
くは
)
へます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
左門いふ。さあらば
兄長
(
このかみ
)
いつの時にか帰り給ふべき。赤穴いふ。月日は
逝
(
ゆ
)
きやすし。おそくとも此の秋は過さじ。左門云ふ。秋はいつの日を定めて待つべきや。ねがふは
約
(
やく
)
し給へ。赤穴云ふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
一昼夜に五千七百六十回転、一年には
勿驚
(
おどろくなかれ
)
約
(
やく
)
二百十万○三千八百四十回転をやるんだ。なんと、眼が廻るだろう。君は吾輩が唯道楽に回転して居ると思うか。戯談じゃない、全く骨が折れるぜ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
趙
(
てう
)
の
恵王
(
けいわう
)
が夜光の玉を、
秦
(
しん
)
の
照
(
せう
)
王が
城
(
しろ
)
十五を以て
易
(
かへ
)
んといひしは、加嶋屋が北国の
明玉
(
めいぎよく
)
を
身上
(
しんしやう
)
尽
(
つく
)
して
買
(
かは
)
んと
約
(
やく
)
せしに
類
(
るゐ
)
せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
兎角
(
とかく
)
する
程
(
ほど
)
に
怪
(
あやし
)
の
船
(
ふね
)
はます/\
接近
(
せつきん
)
し
來
(
きた
)
つて、
白
(
しろ
)
、
紅
(
あか
)
、
緑
(
みどり
)
の
燈光
(
とうくわう
)
は
闇夜
(
やみ
)
に
閃
(
きら
)
めく
魔神
(
まじん
)
の
巨眼
(
まなこ
)
のごとく、
本船
(
ほんせん
)
の
左舷
(
さげん
)
後方
(
こうほう
)
約
(
やく
)
四五百
米突
(
メートル
)
の
所
(
ところ
)
に
輝
(
かゞや
)
いて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
兩家族
(
りやうかぞく
)
はこの
状態
(
じやうたい
)
で
約
(
やく
)
一
年
(
ねん
)
ばかりを
送
(
おく
)
つた。すると
宗助
(
そうすけ
)
よりも
氣分
(
きぶん
)
は
若
(
わか
)
いと
許
(
ゆる
)
された
叔父
(
をぢ
)
が
突然
(
とつぜん
)
死
(
し
)
んだ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
約
(
やく
)
して各々妻にも
其趣
(
そのおもむ
)
きを
云聞
(
いひきか
)
せ是より兩家
別
(
べつ
)
して
睦
(
むつま
)
しく
交際
(
つきあひ
)
けり然るに兩人の
子供
(
こども
)
も
丈夫
(
ぢやうぶ
)
に
成長
(
せいちやう
)
なす
中
(
うち
)
疾
(
はや
)
吉三郎十三歳と成し時
父
(
ちゝ
)
の茂兵衞
大病
(
たいびやう
)
を
煩
(
わづら
)
ひ
種々
(
しゆ/″\
)
療養
(
れうやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
たるを
問
(
と
)
わず、さきに神文の
約
(
やく
)
をやぶれば天下の
武芸者
(
ぶげいしゃ
)
にその
信
(
しん
)
を
失
(
うしな
)
わなければならない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此
(
こ
)
の
間
(
あひだ
)
約
(
やく
)
十分間
(
じつぷんかん
)
。
恁
(
か
)
うまで
大切
(
たいせつ
)
にすると
云
(
い
)
ふのが、
恩人
(
おんじん
)
の
遺兒
(
わすれがたみ
)
でも
何
(
なん
)
でもない、
我
(
わ
)
が
兒
(
こ
)
なのである。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
川をわたってから
約
(
やく
)
二マイルのところが
例
(
れい
)
の
難所
(
なんしょ
)
なのだ。
機関士
(
きかんし
)
も、
十分
(
じゅうぶん
)
に
速度
(
そくど
)
を
落
(
おと
)
しはするが、
後部
(
こうぶ
)
のブレーキは、どうしてもまかなければならないことになっている。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
爲替相場
(
かはせさうば
)
が六
箇月
(
かげつ
)
の
間
(
あひだ
)
に
約
(
やく
)
一
割
(
わり
)
一
分
(
ぶ
)
回復
(
くわいふく
)
した
割合
(
わりあひ
)
から
見
(
み
)
れば
物價低落
(
ぶつかていらく
)
の
割合
(
わりあい
)
は
少
(
すくな
)
いのであるが、
輸入品
(
ゆにふひん
)
は
爲替相場
(
かはせさうば
)
の
騰落
(
とうらく
)
の
影響
(
えいきやう
)
を
受
(
う
)
けそれ
丈
(
だ
)
け
價格
(
かかく
)
が
騰落
(
とうらく
)
する
譯
(
わけ
)
であるけれど
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
(二九)
柯
(
か
)
の
會
(
くわい
)
に
於
(
おい
)
て、
(三〇)
桓公
(
くわんこう
)
、
曹沫
(
さうばつ
)
の
約
(
やく
)
に
背
(
そむ
)
かんと
欲
(
ほつ
)
す、
管仲
(
くわんちう
)
因
(
よ
)
つて
之
(
これ
)
を
信
(
しん
)
にす。
諸矦
(
しよこう
)
是
(
これ
)
に
由
(
よ
)
つて
齊
(
せい
)
に
歸
(
き
)
せり。
故
(
ゆゑ
)
に
曰
(
いは
)
く、
(三一)
『
與
(
あた
)
ふるの
取
(
と
)
るたるを
知
(
し
)
るは
政
(
まつりごと
)
の
寶
(
たから
)
也
(
なり
)
』
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
不図
(
ふと
)
気
(
き
)
がついて
見
(
み
)
ると、
向
(
むか
)
うの
崖
(
がけ
)
を
少
(
すこ
)
し
削
(
けず
)
った
所
(
ところ
)
に
白木造
(
しらきづく
)
りのお
宮
(
みや
)
が
木葉隠
(
このはがく
)
れに
見
(
み
)
えました。
大
(
おおき
)
さは
約
(
やく
)
二
間
(
けん
)
四
方
(
ほう
)
、
屋根
(
やね
)
は
厚
(
あつ
)
い
杉皮葺
(
すぎかわぶき
)
、
前面
(
ぜんめん
)
は
石
(
いし
)
の
階段
(
かいだん
)
、
周囲
(
ぐるり
)
は
濡椽
(
ぬれえん
)
になって
居
(
お
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
からすが
去
(
さ
)
ってから、
約
(
やく
)
十日
(
とおか
)
めにふくろうが
帰
(
かえ
)
ってきました。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
本艦
(
ほんかん
)
を
去
(
さ
)
る
事
(
こと
)
約
(
やく
)
一千米突
(
いつせんメートル
)
——
忽然
(
こつぜん
)
波間
(
はかん
)
に
沈
(
しづ
)
んだと
思
(
おも
)
ふ
間
(
ま
)
も
疾
(
と
)
しや
遲
(
おそ
)
しや、
唯
(
たゞ
)
見
(
み
)
る
本艦
(
ほんかん
)
前方
(
ぜんぽう
)
の
海上
(
かいじやう
)
、
忽
(
たちま
)
ち
起
(
おこ
)
る
大叫喚
(
だいけうくわん
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
樂々
(
らく/\
)
と
火鉢
(
ひばち
)
の
傍
(
そば
)
に
胡坐
(
あぐら
)
を
掻
(
か
)
いて、
大根
(
だいこん
)
の
香
(
こう
)
の
物
(
もの
)
を
噛
(
か
)
みながら
湯漬
(
ゆづけ
)
を四
杯
(
はい
)
ほどつゞけ
樣
(
ざま
)
に
掻
(
か
)
き
込
(
こ
)
んだ。それから
約
(
やく
)
三十
分
(
ぷん
)
程
(
ほど
)
したら
御米
(
およね
)
の
眼
(
め
)
がひとりでに
覺
(
さ
)
めた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
あれほどの
大鷲
(
おおわし
)
が、一
発
(
ぱつ
)
の
弾
(
たま
)
でおちてくるはずはない。さすれば、女は
谷
(
たに
)
へふりおとされ、二ツの
生命
(
いのち
)
を
傷
(
きず
)
つけることになる。これも、
御岳
(
みたけ
)
三日
(
みっか
)
の
神文
(
しんもん
)
の
約
(
やく
)
を
守
(
まも
)
ればこそ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
業
(
げふ
)
として暫く此山中に住居しが次第々々に
同氣
(
どうき
)
相求
(
あひも
)
とむる手下の
出來
(
いでき
)
しかば今は三十一人の
山賊
(
さんぞく
)
の
張本
(
ちやうほん
)
となり
浮雲
(
ふうん
)
の
富
(
とみ
)
に其日を送りける然るに
一年
(
ひととせ
)
上方に住し
折柄
(
をりから
)
兄弟の
約
(
やく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さうして
見
(
み
)
ると
昨年
(
さくねん
)
の一
月
(
ぐわつ
)
から
此
(
こ
)
の一
月
(
ぐわつ
)
十一
日
(
にち
)
迄
(
まで
)
約
(
やく
)
一
箇年
(
かねん
)
の
間
(
あひだ
)
に
外國
(
ぐわいこく
)
から
直接
(
ちよくせつ
)
輸入
(
ゆにふ
)
する
物
(
もの
)
の
値段
(
ねだん
)
は、六
箇月
(
かげつ
)
の
間
(
あひだ
)
に四
分
(
ぶ
)
五
厘
(
りん
)
上
(
あが
)
つて、さうして
次
(
つぎ
)
の六
箇月
(
かげつ
)
の
間
(
あひだ
)
に一
割
(
わり
)
一
分
(
ぶ
)
下
(
さが
)
つた
譯
(
わけ
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
母
(
はは
)
の
枕辺
(
まくらべ
)
には
人間
(
にんげん
)
は
約
(
やく
)
十
人
(
にん
)
余
(
あま
)
り、
何
(
いず
)
れも
眼
(
め
)
を
泣
(
な
)
きはらして、
永
(
なが
)
の
別
(
わか
)
れを
惜
(
おし
)
んでいましたが、それ
等
(
ら
)
の
人達
(
ひとたち
)
の
中
(
なか
)
で
私
(
わたくし
)
が
生前
(
せいぜん
)
存
(
ぞん
)
じて
居
(
お
)
りましたのはたった
二人
(
ふたり
)
ほどで、
他
(
た
)
は
見覚
(
みおぼ
)
えのない
人達
(
ひとたち
)
ばかりでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
此
妓
(
ぎ
)
どもを
養
(
やしな
)
ふ
主人
(
あるじ
)
もこゝに
来
(
きた
)
り
居
(
ゐ
)
て、
従
(
したがへた
)
る料理人に
具
(
ぐ
)
したる
魚菜
(
ぎよさい
)
を
調味
(
ていみ
)
させてさらに
宴
(
えん
)
を
開
(
ひら
)
く。
是主人
(
このあるじ
)
俗中
(
ぞくちゆう
)
に
雅
(
が
)
を
挾
(
さしはさん
)
で
恒
(
つね
)
に
文人
(
ぶんじん
)
を
推慕
(
したふ
)
ゆゑに、
是
(
この
)
日もこゝに
来
(
きた
)
りて
余
(
よ
)
に
面識
(
めんしき
)
するを
岩居
(
がんきよ
)
に
約
(
やく
)
せしとぞ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
三千代は
此暑
(
このあつさ
)
を
冒
(
おか
)
して
前日
(
ぜんじつ
)
の
約
(
やく
)
を
履
(
ふ
)
んだ。代助は女の
声
(
こえ
)
を聞き付けた時、自分で玄関迄飛び
出
(
だ
)
した。三千代は
傘
(
かさ
)
をつぼめて、風呂敷
包
(
づゝみ
)
を抱へて、格子の
外
(
そと
)
に
立
(
た
)
つてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
この
晴
(
は
)
れがましい、
大講会
(
だいこうえ
)
の
広前
(
ひろまえ
)
で、かたく、
約
(
やく
)
をむすんだ
試合
(
しあい
)
ながら、さまざまに
難癖
(
なんくせ
)
をつけたあげく、その
裏
(
うら
)
をかいて、
咲耶子
(
さくやこ
)
のすがたを
隠
(
かく
)
してしまうという
言語道断
(
ごんごどうだん
)
な
行
(
おこな
)
いを
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此
妓
(
ぎ
)
どもを
養
(
やしな
)
ふ
主人
(
あるじ
)
もこゝに
来
(
きた
)
り
居
(
ゐ
)
て、
従
(
したがへた
)
る料理人に
具
(
ぐ
)
したる
魚菜
(
ぎよさい
)
を
調味
(
ていみ
)
させてさらに
宴
(
えん
)
を
開
(
ひら
)
く。
是主人
(
このあるじ
)
俗中
(
ぞくちゆう
)
に
雅
(
が
)
を
挾
(
さしはさん
)
で
恒
(
つね
)
に
文人
(
ぶんじん
)
を
推慕
(
したふ
)
ゆゑに、
是
(
この
)
日もこゝに
来
(
きた
)
りて
余
(
よ
)
に
面識
(
めんしき
)
するを
岩居
(
がんきよ
)
に
約
(
やく
)
せしとぞ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
先生は
約
(
やく
)
の如く横浜総領事を通じてケリー・エンド・ウォルシから自著の『日本歴史』を余に送るべく取り
計
(
はから
)
われたと見えて、約七百頁の重い書物がその後
日
(
ひ
)
ならずして余の手に落ちた。
マードック先生の『日本歴史』
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
禁酒
(
きんしゅ
)
砕杯
(
さいはい
)
の
約
(
やく
)
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
約
(
やく
)
三十分の
後
(
のち
)
彼は食卓に就いた。
熱
(
あつ
)
い紅茶を
啜
(
すゝ
)
りながら
焼麺麭
(
やきぱん
)
に
牛酪
(
バタ
)
を付けてゐると、
門野
(
かどの
)
と云ふ書生が座敷から新聞を畳んで持つて来た。四つ折りにしたのを座布団の
傍
(
わき
)
へ置きながら
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“約”の意味
《名詞》
(ヤク) 約束すること。とりきめ。誓い。
(ヤク) 縮めたもの。短縮すること。
(ヤク) 約音の略称。
《動詞》
約する(ヤク-す、ヤク-する サ変動詞)
(ヤク) 約束する。
(ヤク) つづめる。縮める。短縮する。
(ヤク) 約分する。
(出典:Wiktionary)
約
常用漢字
小4
部首:⽷
9画
“約”を含む語句
誓約
倹約
大約
契約
約束
約定
節約
盟約
儉約
要約
約翰
倹約家
婚約
隠約
違約
新約全書
破約
約百
綽約
新約聖書
...