“見覚”のいろいろな読み方と例文
旧字:見覺
読み方割合
みおぼ62.3%
みおぼえ37.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平生へいぜい腰かがみて衣物きものすその引きずるを、三角に取り上げて前に縫いつけてありしが、まざまざとその通りにて、縞目しまめにも見覚みおぼえあり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
いったいだれだろうとおもって、かなたの往来おうらいはしってゆく少年しょうねんかおをながめましたが、まったく見覚みおぼえのない少年しょうねんでありました。
金の輪 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ただ、ある所で京子さんの右の腕を見たんです。確に見覚みおぼえのある、お嬢さんの手首を見たんです。肘の所から切落きりおとされた腕丈けを」
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それは小供小供した一度も二度も見たようなどこかに見覚みおぼえのあるきれいな顔であった。視線があうと女の口許くちもとに微笑が浮んだ。
雑木林の中 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)