“余年”の読み方と例文
旧字:餘年
読み方割合
よねん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その後は細君さいくんから不満ふまんをうったえられても相手あいてにならず、ひややかな気まずいそぶりをされても、へいきに見流みながしておった。そうして新小川町に十余年よねんおった。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
それからモー四百余年よねんわたくし境涯きょうがいはそのあいだ幾度いくど幾度いくどかわりましたが、しかしわたくしいまおそのときいただいた御鏡みかがみまえ静座せいざ黙祷もくとうをつづけてるのでございます。
二十余年よねんあいだに、いろいろのことがあったが、ついに、ふたたび、バイオリンをいだいてみずかうたい、街頭がいとうたなければならぬうえとなったときに、むかし場所ばしょえらばずにはいられませんでした。
街の幸福 (新字新仮名) / 小川未明(著)