“幾度”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくたび75.5%
いくど20.6%
いくた3.2%
いくだび0.4%
いくつ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて一同の目の前には天下の浮世絵師が幾人よって幾度いくたび丹青たんせいこらしても到底描きつくされぬ両国橋りょうごくばしの夜の景色が現われいづるのであった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
れか這入はいって来る、電報がかかる、訪問客が来る、折角せっかく考えていたことを中途で妨げられて、またヤリ直すことが幾度いくどあるか知れぬ。
人格を認知せざる国民 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
私は彼の右手が高く、ゆるやかな動きをみせて、あたかも舞台の上に立つ名優の所作のごとく、同じ位置を幾度いくたびとなく旋廻するのを見た。
早稲田大学 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
幾度いくだびも一人で合点のみこ
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おゝおゝ、如何か仕ましたか。大きな、大きな鉄槌げんのうで、黙つて坐つて居る父様の、頭を打つて幾度いくつも打つて、頭が半分こはれたので坊は大変吃驚した。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)