“両国橋”のいろいろな読み方と例文
旧字:兩國橋
読み方割合
りょうごくばし71.4%
りやうごくばし28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて一同の目の前には天下の浮世絵師が幾人よって幾度いくたび丹青たんせいこらしても到底描きつくされぬ両国橋りょうごくばしの夜の景色が現われいづるのであった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
私はただ、私のくるま両国橋りょうごくばしの上を通る時も、絶えず口の中でつぶやいていたのは、「ダリラ」と云う名だった事を記憶しているばかりなのです。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
然し渡場わたしばいまこと/″\く東京市中から其の跡を絶つた訳ではない。両国橋りやうごくばしあひだにして其の川上かはかみ富士見ふじみわたし、その川下かはしも安宅あたけわたしが残つてゐる。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
御維新ごゐしんまへの或年の正月、父は川向うへ年始にき、帰りに両国橋りやうごくばしを渡つて来ると、少しも見知らない若侍わかざむらひ一人ひとり偶然父と道づれになつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)