“渡場”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わたしば91.7%
わたし8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小児心こどもごころに取って返したのがちょうさいわいと、橋から渡場わたしばまでく間の、あの、岩淵いわぶちの岩は、人を隔てる医王山のいちとりでと言ってもい。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
然し渡場わたしばいまこと/″\く東京市中から其の跡を絶つた訳ではない。両国橋りやうごくばしあひだにして其の川上かはかみ富士見ふじみわたし、その川下かはしも安宅あたけわたしが残つてゐる。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
渡場わたしをかち渡りするは御法度ごはっとなんでア、何たるワザワグこったべえ、只じゃ済まねえべ、お関所破りと同罪なんでア、早うでんぐりけえりな
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
義民木内宗五郎で有名な甚兵衛の渡場わたしのある処は、印西いんせいという処であるが、その印西の渡場から西へ十町ばかり往った処に、位牌田いはいだと云う田がある。
位牌田 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)