“砕”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
くだ91.4%
こわ2.0%
くだき1.0%
1.0%
くだけ1.0%
くず0.5%
くだく0.5%
こな0.5%
こは0.5%
0.5%
さい0.5%
つぶ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はもう、当ってくだけるよりほかにみちがないと思った。何でもいい、ただ行って見よう。行ってどうかしよう。こう私は腹をきめた。
おゝおゝ、どうかしましたか。大きな、大きな鉄槌げんのうで、黙って坐って居る父様の、頭を打って幾つも打って、頭が半分こわれたので坊は大変びっくりした。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
此時はかならず暴風はやて力をそへて粉にくだきたる沙礫こじやりのごとき雪をとばせ、白日も暗夜あんやの如くそのおそろしき事筆帋ひつしつくしがたし。
附添の女と私達とは、三人かわるがわる起きて、夜の廊下を通って、看護婦室の先の方まで氷塊こおりきに行っては帰って来て、お房の頭を冷した。そして、交代に眠った。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
或人あるひととふていはく、雪のかたち六出むつかどなるはまえべんありてつまびらか也。雪頽なだれは雪のかたまりならん、くだけたるかたち雪の六出むつかどなる本形ほんけいをうしなひて方形かどだつはいかん。
何故なにゆえか、母親ばかりでない、この座に居合せた人達は、とてもこの動かすべからざる偉大な力に伏したように翁のすることをとどめるものがなかった。母親は声を忍んで翁の手のもとに泣きくずれた。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
しかれども天の気候きこう不意ふいにして一ぢやうならざれば、雪頽なだれの下に身をくだくもあり。
手足のように使いこなし、ほんとに自分が徳川家に対して、不軌を計ったとしたならばどういう結果になるであろう? 三月、いやいや二月でもよい、二月の間幕府の軍を
正雪の遺書 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おゝおゝ、如何か仕ましたか。大きな、大きな鉄槌げんのうで、黙つて坐つて居る父様の、頭を打つて幾度いくつも打つて、頭が半分こはれたので坊は大変吃驚した。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
一念いちねんここに及ぶごとに、むねはらわたけて、しん悔恨かいこんあたわざるなり。
日本中の廃棄金山の鉱床こうしょうを調べ、過去の鉱量を精密に計算して、もっとも有望だと思われる六つの鉱山を選び出すと、四月のある朝、腰にさい鉱用の鉄鎚スレッチをはさみ
キャラコさん:04 女の手 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
兄がモカという上等の豆を食品屋でってもらって宅で先程つぶしましたのですから焙りたてのひきたてでございます。珈琲は珈琲碾こーひーひきの器械を買って家でくのに限ります。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)