“砕片”のいろいろな読み方と例文
旧字:碎片
読み方割合
かけら46.7%
かけ26.7%
さいへん13.3%
きれっぱし6.7%
デプリ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるひは私の拾ひ得たものは瓦と石の砕片かけらで、さうして他に貴重なものがこぼれてゐたと言つた方が適当かも知れないのである。
忘春詩集:02 忘春詩集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
になえるかごは覆りて、紙屑、襤褸切ぼろきれ硝子がらす砕片かけなど所狭ところせまく散乱して、すねは地をり、手はくうつかみて、呻吟しんぎんせり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
金博士は、散乱した硝子ガラス砕片さいへんを平気で踏んで、窓際に置かれてある安楽椅子に腰を下ろそうとして、椅子に手をかけた。
もう今ごろは石の砕片きれっぱし、一ツなかろう、仮令よしあってもそれが墳墓であったことを、姉小路卿なる国司の在りし世を忍ばせる石であったことを、誰が知ろう、月の世界に空気なく
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
見あげると、岩頭に吹きつけられた大きな雪塊が、いまにも雪崩なだれ落ちて来るかと思われ、うつむけば断崖の下には氷の砕片デプリが鋭い鮫の歯を並べている。