砕片かけ)” の例文
旧字:碎片
になえるかごは覆りて、紙屑、襤褸切ぼろきれ硝子がらす砕片かけなど所狭ところせまく散乱して、すねは地をり、手はくうつかみて、呻吟しんぎんせり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
多「踏抜きはしやせん、踏抜きをしねえように朝くれえうちに貝殻や小さい砂利だの瀬戸物の砕片かけがあると、ほじくって置き、清潔きれいに掃きやんすから平坦てえらになって居りやす」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
戦争の済んだ後で彼の旗艦に命中した破裂弾の砕片かけを見て、船中の英人等がしきりに語り合うに
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それよりも小さい砕片かけくぐらせるのや、いろんなのがあった。
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)