“こは”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コハ
語句割合
28.0%
18.3%
9.7%
9.7%
5.7%
4.7%
4.3%
4.0%
2.7%
2.7%
可恐2.3%
破壞1.0%
0.7%
破壊0.7%
0.7%
太儀0.7%
粗剛0.3%
古派0.3%
大儀0.3%
0.3%
0.3%
可畏0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「廣間にお待ちしてをりませう。そして若しこはいとお思ひになつたら、一寸お呼びになりや、直ぐに這入つて行つて上げますから。」
「だつてお父様、ジウラさんは男のくせに、お馬にのることが下手で、落ちるのがこはいからいやですつて行かうといひませんもの」
ラマ塔の秘密 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
引越したいと思つても引越す目当がないと思ふと、無暗に腹が立つて座敷の物でも手当り次第こはしてみたいやうな気になる。
人妻 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
たひはくやしくつてのやうに眞赤まつかになりました。けれどまたこわくつて、こほりのやうにこはばつてぶるぶる、ふるえてをりました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
こはれた壁に圍まれた狹い平地、夕ぐれ時を示す、昇りはじめた新月しんげつにつきまとうた感情を、私は、云ひあらはすことが出來ない。
湯はぬるかつたが後はポカ/\した。晝飯ひるには鷄を一羽ツブして貰つた。肉は獸のやうにこはかつた。骨は叩きやうが荒くて皆な齒を傷めた。しかし甘かつた。
伊豆の旅 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さいはひに一人ひとりも怪我はしなかつたけれど、借りたボオトの小舷こべりをば散々にこはしてしまつた上にかいを一本折つてしまつた。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
はや谷川たにかはおとくと我身わがみ持余もてあまひる吸殻すひがら真逆まツさかさま投込なげこんで、みづひたしたらさぞいゝ心地こゝちであらうと思ふくらゐなんわたりかけてこはれたらそれなりけり。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私はこの通りのひどい髯武者ひげむしやで、毎日のやうに當つて置かないと、大變な顏になります。その上恐ろしくこはい毛で、並大抵の剃刀ぢや痛くてかなひません。
太郎は、いつもその視線が何故ともなく青光りを堪えてゐてこはく、何う答へたら母の機嫌を害はずに済むだらうか? と、本意なくも、そのことばかりが気に掛るばかりであつた。
サクラの花びら (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
文ちやんが余計にお節を慕つたのは、可恐こはい思をした時とか、さもなければひどく叔父さんから叱られた時だ。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
大把手おほとつて破片はへんと、ボロ/\に破壞こはれかゝつた土器どき一箇ひとつと、小磨石斧せうませきふ(第四圖ハ參照)とをた。
すご氣味きみのわるいこゑいたら……おゝ、はやまってめた時分じぶんに、其樣そのやうおそろしい、こはいものに取卷とりまかれたら
初日の大当を、お客様が破壊こはしてしまふのである。なんたる惨状だらう。
防火栓 (新字旧仮名) / ゲオルヒ・ヒルシュフェルド(著)
つま冥途めいどにさきだてひとあとにのこり、かそけきけふりさへ立かねたれば、これよりちかき五十嵐村いがらしむら由縁ゆかりものあるゆゑたすけをこはんとてこの橋をわたりかゝり、あやまちて水に入り溺死おぼれしゝたるもの也
「ツア、獨で太儀こはかつぺ」
芋掘り (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
午餐ひる勘次かんじもどつて、また口中こうちう粗剛こは飯粒めしつぶみながらはしつたあと與吉よきち鼻緒はなをゆるんだ下駄げたをから/\ときずつて學校がくかうからかへつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれ晝飯ひるめしといふとことつめたい粗剛こはめしいとうてはしるのがつらいやうでもあつた。れでかれ時々とき/″\村落むらみせつて豆腐とうふの一丁位ちやうぐらゐはらふさげた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
釈尊と古派こはの開祖 釈迦牟尼仏しゃかむにぶつと、チベット仏教の古派の開祖ロボン・リンボチェの肖像であるです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
その寺の名をセースム・ゴンパといって古派こはの寺であります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
「そんでも明日あすまではとつてもたねえとおもふよ。本當ほんたう大儀こはママゝなあ」おしなせつさうにいつた。あひだやうやくにれるこゑかなしいひゞきつたへてかも意識いしき明瞭めいれうであることをしめした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しなどうしたえ、大儀こはえのか」寡言むくち卯平うへいこれだけいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この方は御料地の係のかた先達せんだつてから山林を見分みわけしてお廻はりになつたのですが、ソラ野宿の方が多がしよう、だから到当身体をこはして今手前共で保養して居らつしやるのです。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
その場合は狐つきぢやないかと自分の顏を悲しいこはいやうに眺めて、嫌な氣持ちがしたものでした。
鏡二題 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
今日とても矢張自分等の時代で有ると言ひたいが、実は何時いつの間にか世の中が変遷うつりかはつて来た。何が可畏こはいと言つたつて、新しい時代ほど可畏いものは無い。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
はざらに」と卯平うへい凝然ぢつしかめつゝすここはれたかべの一ぱうめつゝいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
御米およねかみこはれるのを、をんならしくにする勇氣ゆうきにさへとぼしかつたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
おなし心の人あまたありてその事とゝのひ、つひに石塔をたてんとする時にいたりて、源教いふやう、かゝる㕝の導師だうしたらんは我がおよぶ所にあらず、こは最上山さいしやうざん関興寺くわんごうじの上人を招請せうだいあれかしといふ。
小川をがはあぶらのやうな水面すゐめんおほきく波立なみだつて、眞黒まつくろ人影ひとかげこはれた蝙蝠傘かうもりがさのやうにうごいてゐた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
こはいが。」一郎もはあはあしながら云ひました。来た方を見るとみちは一すぢずうっと細くついて人も馬ももう丘のかげになって見えませんでした。
ひかりの素足 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
おゝおゝ、如何か仕ましたか。大きな、大きな鉄槌げんのうで、黙つて坐つて居る父様の、頭を打つて幾度いくつも打つて、頭が半分こはれたので坊は大変吃驚した。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
吾人は此処こゝに於て平民的思想の変遷を詳論せず、唯だ読者の記憶をこはんとすることは、斯の如く発達し来りたる平民的思想は、人間の精神が自由を追求する一表象にして、その帰着する処は