“小舷”の読み方と例文
読み方割合
こべり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間をば一同を載せた舟が小舷こべりさざなみを立てつつ通抜とおりぬけて行く時、中にはあわてふためいて障子の隙間すきまをば閉切しめきるものさえあった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
広い河ではあるが、船の行き馴れている路はいつも決まっているので、両方の船は小舷こべりが摺れ合うほどに近寄って通る。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
さいはひに一人ひとりも怪我はしなかつたけれど、借りたボオトの小舷こべりをば散々にこはしてしまつた上にかいを一本折つてしまつた。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)