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小舷
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こべり
ふりがな文庫
“
小舷
(
こべり
)” の例文
その間をば一同を載せた舟が
小舷
(
こべり
)
に
漣
(
さざなみ
)
を立てつつ
通抜
(
とおりぬ
)
けて行く時、中にはあわてふためいて障子の
隙間
(
すきま
)
をば
閉切
(
しめき
)
るものさえあった。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
広い河ではあるが、船の行き馴れている路はいつも決まっているので、両方の船は
小舷
(
こべり
)
が摺れ合うほどに近寄って通る。
半七捕物帳:33 旅絵師
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
幸
(
さいは
)
ひに
一人
(
ひとり
)
も怪我はしなかつたけれど、借りたボオトの
小舷
(
こべり
)
をば散々に
破
(
こは
)
してしまつた上に
櫂
(
かい
)
を一本折つてしまつた。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
幸いに一人も
怪我
(
けが
)
はしなかったけれど、借りたボオトの
小舷
(
こべり
)
をば散々に
破
(
こわ
)
してしまった上に
櫂
(
かい
)
を一本折ってしまった。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
小舷
(
こべり
)
を打つ水の音が俄に耳立ち、船もまた動揺し出したので、船窓から外を見たが、窓際の席には人がいるのみならず、その
硝子板
(
ガラスいた
)
は汚れきって
磨
(
すり
)
硝子のように曇っている。
放水路
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
吹けよ河風上れよ
簾
(
すだれ
)
の
三下
(
さんさが
)
りに
呑
(
の
)
めや
唄
(
うた
)
えの豪遊を競うものは
稀
(
まれ
)
であったが、その代り
小舷
(
こべり
)
に
繻子
(
しゅす
)
の
空解
(
そらどけ
)
も締めぬが無理かと簾
下
(
おろ
)
した
低唱浅酌
(
ていしょうせんしゃく
)
の
小舟
(
こぶね
)
はかえっていつにも増して多いように思われた。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
舷
常用漢字
中学
部首:⾈
11画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父