“こべり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小縁36.4%
小舷22.7%
22.7%
湖縁13.6%
黒縁4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
聞えよがしに大きく叫んで、ひょいと欄干を飛越すと、いきなり、もんどりうって、船の小縁こべりにぶら下った。命の瀬戸際せとぎわ軽業かるわざだ。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
広い河ではあるが、船の行き馴れている路はいつも決まっているので、両方の船は小舷こべりが摺れ合うほどに近寄って通る。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
といううち勇助は遂に船まで泳ぎ附けこべりへ手を掛けて船をあがろうとしましたが、上ってまいればたちまちに勇助のために斬殺きりころされますので、丈助がさびた一刀を引抜き、勇助の頭脳あたま割附わりつける。
著者もかつて西湖に遊んで南岸の湖縁こべりそびえ立った五層の高い大きな塔の姿に驚かされた一人である。その西湖には南岸の雷峰塔らいほうとうに対して北岸に保叔塔ほしゅくとうと云うのがある。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
おまけに黒縁こべりの上にもあちこちに藁屑がのったままになっているから、昨夜か今朝、出がけに畳を上げたのに相違ないんだな。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)