“黒縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろぶち60.0%
くろべり20.0%
こべり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無髭無髯むしむぜんの顔に、細い黒縁くろぶち眼鏡めがねをかけ、脣が横に長いのを特徴の、有名なる私立探偵帆村荘六ほむらそうろくだった。一頃から思えば、この探偵も深刻にふけて見える。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
黒縁くろべりの麻ごろもに、学者頭巾をかぶり、ひげ長やかだが、さりとて、腰の曲がった老人ではない。白皙はくせきにして、なお紅唇こうしんの精気若々しく、まなこすずやかな底に、知識人の何かがある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おまけに黒縁こべりの上にもあちこちに藁屑がのったままになっているから、昨夜か今朝、出がけに畳を上げたのに相違ないんだな。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)