“真逆”のいろいろな読み方と例文
旧字:眞逆
読み方割合
まさか80.2%
まっさか11.0%
まっさかさま4.4%
まツさかさま1.1%
まっさ1.1%
まっさかさ1.1%
まつさか1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
国中に内乱の起った場合で取りくずす人夫も無く其のまま主人を見殺し、イヤ聞き殺しにした、けれど真逆まさかそうとも発表が出来ぬから
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
わたくしは、再び暗黒の無限地獄むげんじごくへ、真逆まっさかさまに墜落していく。一体どうしたことであろうか。人間の身体が、全然見えなくなるなんて……。
第四次元の男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「おせいさんが——」伍長は、苦しそうに言いよどんだ。「おせいさんが、熔融炉キューポラへ、真逆まっさかさまに、飛びこんでしまった」
夜泣き鉄骨 (新字新仮名) / 海野十三(著)
はや谷川たにかはおとくと我身わがみ持余もてあまひる吸殻すひがら真逆まツさかさま投込なげこんで、みづひたしたらさぞいゝ心地こゝちであらうと思ふくらゐなんわたりかけてこはれたらそれなりけり。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
吾人の評価は時と場合に応じ吾輩の眼玉のごとく変化する。吾輩の眼玉はただ小さくなったり大きくなったりするばかりだが、人間の品隲ひんしつとくると真逆まっさかさまにひっくり返る。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
真逆まっさかさになった女で、髪がふはりと下に流れて、無慙むざんや真白な足を空に、顔はもすそで包まれた。ヒイと泣叫なきさけぶ声が悲しげに響いて、あれ/\と見るうちに、遠く筑波つくばの方へかすんでしまつた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
もぐりの子真逆まつさかさまに頭より躍り入りたり親の子なれば
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)