“まっさかさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真逆様84.2%
真逆10.5%
真倒2.6%
真倒様2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
最後に乗せられたお杉の亡骸は、既に頂上までとどいたと思う頃、うした機会はずみその畚は斜めに傾いて、亡骸は再び遠い底へ真逆様まっさかさまに転げ落ちた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
はやその谷川の音を聞くと我身で持余もてあます蛭の吸殻すいがら真逆まっさかさまに投込んで、水にひたしたらさぞいい心地ここちであろうと思うくらい、何の渡りかけてこわれたらそれなりけり。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つかえて、堅く食入くいいって、かすかにも動かぬので、はッと思うと、谷々、峰々、一陣いちじんごう! と渡る風の音に吃驚びっくりして、数千仞すうせんじんの谷底へ、真倒まっさかさまに落ちたと思って、小屋の中から転がり出した。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
光雄はその一番先きに突き出している岩の上に這い出て下を見ていたが、立ち上ろうとする途端によろよろとして底知れぬ千仭せんじんの谷に真倒様まっさかさまに落ちて終った。
月世界跋渉記 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)