“破壊”のいろいろな読み方と例文
旧字:破壞
読み方割合
はかい36.6%
こわ31.7%
はくわい7.3%
くず4.9%
こは4.9%
ぶちこわ4.9%
こわれ2.4%
はえ2.4%
ぶちこは2.4%
やぶれ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
会衆は恍惚こうこつとしてかれの声をきいていた、それはきわめて大胆で奇抜で、そうして斬新ざんしんな論旨である、偶像破壊はかい! 平等と自由! デモクラシーの意義!
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「つまり何んだ、こう云った方がいい、今の浮世の連中は、コナコナになって破壊こわれるために、むやみに進んで行くのだとな」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
古來こらい幾多いくたの人間は、其の下で生まれ、そして死んだ。時が移る、人が變る、或者は破壊はくわいした。併し或者は繕ツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
隧道の上のいつものところで焚火をしようと思ってやって来て見ると、土は一丈もくぼんで、掘りかけた隧道は物の見事に破壊くずれている。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
空吹く風もつち打つ雨も人間ひとほど我にはつれからねば、塔破壊こはされても倒されても悦びこそせめ恨はせじ、板一枚の吹きめくられ釘一本の抜かるゝとも
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「そいつを私は破壊ぶちこわしたいと思うんです。折があったら、貴方にも言出してみようみようと思っていたんです……」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
もっとも自分じゃ不幸だなんて我儘なことを云ってるけれど、ナーニやっぱり幸福しあわせなのさ。だがね、紫錦さんの幸福はね、どうもひど破壊こわれやすいんだよ。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
離れ、畢竟ひっきょう、平等にして変異あることなく、破壊はえすべからず、ただこれ一心なるのみなれば、ことさらに真如と名づく
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
斯う蓮太郎は考へた時代もあつた。不思議にも斯の思想かんがへは今度の旅行で破壊ぶちこはされてしまつて、始めて山といふものを見る目がいた。新しい自然は別に彼の眼前めのまへに展けて来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あるいは神を「彼」と呼びて「れ怒りて我を掻裂かきさきかつくるしめ、我に向いて歯を噛鳴かみならしわが敵となり目をくして我をる……彼は我を打敗うちやぶりて破壊やぶれ破壊やぶれを加え、 ...
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)