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破壊
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こわ
ふりがな文庫
“
破壊
(
こわ
)” の例文
旧字:
破壞
「つまり何んだ、こう云った方がいい、今の浮世の連中は、コナコナになって
破壊
(
こわ
)
れるために、むやみに進んで行くのだとな」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
何ほど風の強ければとて頼みきったる上人様までが、この十兵衛の一心かけて建てたものを
脆
(
もろ
)
くも
破壊
(
こわ
)
るるかのように思し召されたか口惜しい
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
牛は角がかゆい、それでこすりつけるようにして、物を
破壊
(
こわ
)
して困るとか言った。今は草も短く、少いから、草を食い食い進むという話もあった。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
私は目がくらむほど
吃驚
(
びっくり
)
して、指定された柱のところへ行って棒立ちになった。私の空想していた花のような天国的な空想が、まるで形もないほど
破壊
(
こわ
)
されたのであった。
幼年時代
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
二日
経
(
た
)
って竹の木戸が
破壊
(
こわ
)
された。そして
生垣
(
いけがき
)
が
以前
(
もと
)
の
様
(
さま
)
に
復帰
(
かえ
)
った。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
と、不意に裏門の方から、ドッとばかりに鬨の声が起こり、鉄砲の音がつづけざまに起こり、丸太や石で門を
破壊
(
こわ
)
そうと、乱打する音が聞こえて来た。
猫の蚤とり武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
空吹く風も
地
(
つち
)
打つ雨も
人間
(
ひと
)
ほど我には
情
(
つれ
)
なからねば、塔
破壊
(
こわ
)
されても倒されても悦びこそせめ恨みはせじ、板一枚の吹きめくられ
釘
(
くぎ
)
一本の抜かるるとも
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
未だお房は、子供ながらに出せるだけの精力を出して、小さな
頭脳
(
あたま
)
の
内部
(
なか
)
が
破壊
(
こわ
)
れ尽すまでは
休
(
や
)
めないかのように叫んでいる——思い疲れているうちに、三吉は深いところへ陥入るように眠った。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
窓の硝子は
破壊
(
こわ
)
されて、大きな穴が開いている。そこから
暁風
(
あさかぜ
)
が吹いて来る。夜は
何時
(
いつ
)
の間にかしらじらと明けて蒼白い光が花壇の花をぼんやり、照らして居るのでした。
西班牙の恋
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
風雨を
睨
(
にら
)
んであれほどの
大揉
(
おおも
)
めの中にじっと構えていたというが、その一念でも
破壊
(
こわ
)
るまい、風の神も大方
血眼
(
ちまなこ
)
で睨まれては遠慮が出たであろうか、
甚五郎
(
じんごろう
)
このかたの名人じゃ真の棟梁じゃ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
で、そこから聞こえてくるものは、人の喚き声と物の
破壊
(
こわ
)
れる音とで、そうしてそこから見えて来るものは、砂塵と日に光る斧や槌や、鉄の棒や、
鉞
(
まさかり
)
や刃物なのであった。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
輿も松火も投げ捨てられて、輿は微塵に
破壊
(
こわ
)
されたらしく、松火は消えて真の闇となった。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
棚が仆れ
器物
(
うつわ
)
が
破壊
(
こわ
)
れる。ともうすっかり仲よくなり、唄い出すは「ナカノリさん」だ。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「だがお蔭で薬箱は、
綺麗
(
きれい
)
に形なしに
破壊
(
こわ
)
されてしまった。さて、弁償して貰うかな」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
物の
破壊
(
こわ
)
れる音がした。誰かが何かを投げたらしい。地に落ちて破壊れたらしい。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「お粂殿! お粂殿! お粂殿!」と、人の声、足音、物の
破壊
(
こわ
)
れる音、火事に付き物の嵐の音、声や音に一ぱいに充たされている、ここの修羅場の騒音を通して、紋也は大音に呼んでみた。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
……
破壊
(
こわ
)
せばいくらでも破壊される! 手間暇もいらず簡単に、しかも何らの非難も受けず——ところが俺には出来なかった。そういうことの出来ないように、いつか『慣らされ』てしまったからだ。
怪しの館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「大きな騒動が持ち上がり、コナコナに
破壊
(
こわ
)
れてしまうのよ」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
槌
(
かけや
)
で家でも
破壊
(
こわ
)
すのだろう。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
錠が
破壊
(
こわ
)
れて居りました。
前記天満焼
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“破壊”の意味
《名詞》
破壊(はかい)
(ある程度以上に大きいもの、高度に組み立てられたもの、社会制度などを)こわすこと。
(そのようなものが)こわれること。
(出典:Wiktionary)
“破壊”の解説
破壊(はかい)とは、物に何らかの力や影響が加わることにより、その物の形状・機能・性質などが失われること。また、それを引き起こす行為のこと。
対義語は「製造」や「再生」、「修復」など。
(出典:Wikipedia)
破
常用漢字
小5
部首:⽯
10画
壊
常用漢字
中学
部首:⼟
16画
“破壊”で始まる語句
破壊力
破壊帯
破壊後
破壊的
破壊者
破壊音
破壊以前
破壊作業
破壊箇所