“ぶちこは”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
打破33.3%
打壞16.7%
打壊16.7%
打毀16.7%
破壊16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど、今途中で聞くと、娘つ子奴、一人で、その死骸を背負しよつて、其小屋の裏山にのぼくつて、小屋の根太ねだやら、扉やらを打破ぶちこはして、火葬にしてるといふ事だが……此処からけむ位見えるかも知れねえ
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「おれには見上げるものも見下げるものもありやしないよ。今日もおれは自分のこのやくざな頭を打壞ぶちこはしたいと思つてた。」
仮面 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
其處等そこらにある家具を片端かたつぱしから打壞ぶちこはすか、誰れかを打つか蹴るかしたなら、いくらか頭が輕くなりはしないかと思はれた。
仮面 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
僕一人が悪者になれば、翁さん姨さんを始めお前の迷惑にもならずに打壊ぶちこはして了ふことは出来る、だからお前の心持を聞いた上で手段があるのだが、お前もつて見る気は有るのかい
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
こんな事を申し上げるのは、全くお気の毒で堪りませんが、私は貴女あなたがいつも舞台で私の方を御覧になつて笑つてばかりられるので、芝居がにくくて仕方がありません。あれでは全く打毀ぶちこはしです。
斯う蓮太郎は考へた時代もあつた。不思議にも斯の思想かんがへは今度の旅行で破壊ぶちこはされてしまつて、始めて山といふものを見る目がいた。新しい自然は別に彼の眼前めのまへに展けて来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)