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太儀
紋「うむ、
今日はお兄上様からお
心入の物を下され、それを持参いたしたお使者で、
平生の五郎治では無かった、誠に使者
太儀」
……おゝ、
脊中が、
脊中が! ほんに
貴孃が
怨めしいわいの、
遠い
遠い
處へ
太儀な
使者に
出さッしやって、
如是な
死ぬるやうな
思ひをさすとは!
俺らがな
無垢に
強えのがだから、いや
本當だよ、
卯平等も
仕事ぢや
強かつたが、そりや
強えとも、そんだが
此ら
根性やくざだから、
疫病くつゝいて
太儀くつて
仕やうねえなんて、それから
俺れ