“悔恨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいこん72.2%
くわいこん16.7%
くい8.3%
くやみ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これらの話を、だまって聞いていた私は、悲痛と、懺愧ざんきと、自責と、悔恨かいこんとのために、いくたび昏倒こんとうしかかったか知れなかった。
秘密 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
主人萬兵衞の顏には、一瞬悔恨くわいこんと自責ともつかぬ、苦澁な雲がサツと擴がりました。が、さすがに大店おほだなの主人らしい自尊心を取戻して、靜かに語り續けるのです。
ええまったく、情も悔恨くいもないあの針を、それから私が、胸にしっかりと、抱くようになったのも、道理ではございませんか
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ねたみと惜しみと悔恨くやみとの念が一緒になって旋風のように頭脳あたまの中を回転した。師としての道義の念もこれに交って、益〻ますます炎をさかんにした。わが愛する女の幸福の為めという犠牲の念も加わった。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)