“宴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うたげ55.3%
えん27.6%
ウタゲ9.2%
さかもり3.9%
うた2.6%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現に関白殿の花のうたげのゆうべに、彼は自分と玉藻との語らいをぬすみ聴いていたらしく、それを白状せよと迫って土器かわらけをしい付けた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
〔評〕三條公の筑前に在る、或る人其の旅況りよきやう無聊むれうさつして美女を進む、公之をしりぞく。某氏えんひらいて女がくまうく、公ふつ然として去れり。
だが彼の心は、瞬間明るくなつて、先年三形王の御殿でのウタゲクチズサんだ即興が、その時よりも、今はつきりと内容を持つて、心に浮んで來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
御祝のさかもりがありましたから、旦那様の御帰は遅くなりました。外で旦那様が鼻の高かった日も、内では又た寂しい悲しい日でした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
うたげはまさに祝言の盃に及び、女蝶男蝶に装おった童男童女が、三つ重ねを載せた足打あしうちをささげて、しずしずと花嫁の前へすすみ寄った。
夕餐ゆふげひらきそむらし。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)