うた)” の例文
うたげはまさに祝言の盃に及び、女蝶男蝶に装おった童男童女が、三つ重ねを載せた足打あしうちをささげて、しずしずと花嫁の前へすすみ寄った。
それからは賜餐しさんうたげが張られるのである。持ち物を始末して叔母といっしょに席を出た。はぎのお廊下は往来する人で混雑し、中ノ口へ出るまでは叔母とはぐれそうになったこともある。
合歓木の蔭 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)