“饗宴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうえん83.3%
きやうえん10.0%
ふるまい1.7%
ふるまひ1.7%
キヤウエン1.7%
シンポジュウム1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このふうは今でも正式の饗宴きょうえんには伝わっている。決してほこりだらけの刺身さしみ蒲鉾かまぼこを、むしゃむしゃ食うばかりが肴ではなかったのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
かれはたゞ饗宴きやうえんまねかれない局外者きよくぐわいしやとして、こときんじられたごとくに、またことまぬかれたひとであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はずんだところで調布ちょうふあたりから料理を呼んでの饗宴ふるまいは、唯親類縁者まで、村方むらかた一同へは、婿は紋付で組内若くは親類の男に連れられ、軒別に手拭の一筋半紙の一帖も持って挨拶に廻るか
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
すべてその所作しわざは人に見られん為にするなり、即ちその経札きやうふだを幅ひろくし、ころもふさを大きくし、饗宴ふるまひの上席、会堂の上座、市場にての敬礼、また人にラビと呼ばるることを好む。
如是我聞 (新字新仮名) / 太宰治(著)
其すら、引き続く供養饗宴キヤウエンの疲れで、今日はまだ、遅い朝を、姿すら見せずにゐる。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
Y君もまたプラトオンの「饗宴シンポジュウム」を愛読した折があって、パウサニアスの愛の論議に信頼していたので、容易に勇気を挫かなかった。
アンドロギュノスの裔 (新字新仮名) / 渡辺温(著)