“きょうえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
饗宴78.1%
嬌艶10.9%
饗筵3.1%
教円1.6%
狂炎1.6%
竟宴1.6%
篋衍1.6%
饗燕1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
馭者台ぎょしゃだいには野兎のうさぎが長い耳をたらしてぶらさがっていたが、これは遠方の友人がこれから行われる饗宴きょうえんのために贈ったものであろう。
駅馬車 (新字新仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
フランスの美文体、フランスの優美、フランスの嬌艶きょうえん、フランスの精神——摂政時代の風俗、赤踵あかかかとくつ、ローザン式の人物——などの花形だった。
婚礼の祝宴の夜、アグリパイナは、その新郎の荒飲の果の思いつきに依り、新郎手飼てがいの数匹の老猿をけしかけられ、饗筵きょうえんにつらなれる好色の酔客たちを狂喜させた。新郎の名は、ブラゼンバート。
古典風 (新字新仮名) / 太宰治(著)
また、大和からは、知教ちぎょう教円きょうえんの二僧が同時に差し立てられ、これも獄舎へ投げ込まれる。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
当年、わしもまた、信長公の御命やむなく、その狂炎きょうえんの一ツとなって、山徒の悪僧のみか、無辜むこの老幼僧俗まで無数に刺し殺した。……今日、それを
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
普賢寺関白近衛基通もとみちが『俊成卿九十賀記』を書いた。翌元久元年十一月三十日に九十一歳でこうじた。ちょうど『新古今集』の竟宴きょうえんが行われる前の年であった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
ひとりコノ筆録一友人ノ許ニ託ス。因テ免ルヽコトヲ得タリ。コレヲ篋衍きょうえんニ蔵ス。南郭子なんかくし纂ノ言ヘルアリ。今ノル者ハ昔ノ几ニ隠ル者ニ非ズト。一隠几いんきノ間ニシテナホ然リ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
一家の者は万に来てもらって五通の禍を除いてもらおうと思ったが、厭といわれるのが恐ろしいので、その事情はかくして饗燕きょうえんにかこつけて招待したのであった。
五通 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)