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嬌艶
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きょうえん
ふりがな文庫
“
嬌艶
(
きょうえん
)” の例文
と、云いふくませて、
嬌艶
(
きょうえん
)
な
媚
(
こび
)
をきそわせたりした。関羽も美人は嫌いでないとみえ、めずらしく大酔して十名の美姫にとり巻かれながら
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
フランスの美文体、フランスの優美、フランスの
嬌艶
(
きょうえん
)
、フランスの精神——摂政時代の風俗、
赤踵
(
あかかかと
)
の
靴
(
くつ
)
、ローザン式の人物——などの花形だった。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
朦朧とした写真の
乾板
(
かんぱん
)
色の意識の板面に、真佐子の白い顔が大きく煙る眼だけをつけてぽっかり現れたり、金魚の
鰭
(
ひれ
)
だけが
嬌艶
(
きょうえん
)
な黒斑を振り乱して宙に舞ったり
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
貧苦と
嬌艶
(
きょうえん
)
とはいけない相談役である。一は不平を言い、他は
媚
(
こ
)
びる。そして下層の美しい娘らはそれを二つながら持っていて、両方から耳に低くささやかれる。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
便所によって下町風な女姿が一層の
嬌艶
(
きょうえん
)
を添え得る事は、何も
豊国
(
とよくに
)
や
国貞
(
くにさだ
)
の
錦絵
(
にしきえ
)
ばかりには限らない。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
おのおの貧富にしたがって、
紅粉
(
こうふん
)
を装い、衣裳を着け、その
装
(
よそおい
)
潔
(
きよ
)
くして華ならず、粗にして汚れず、言語
嬌艶
(
きょうえん
)
、容貌温和、ものいわざる者も
臆
(
おく
)
する気なく、笑わざるも悦ぶ色あり。
京都学校の記
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
茶屋の女たちは下へも置かぬもてなしで、酒肴が並ぶとすぐ歌妓が来る、美しい手で左右から酌をされ、
嬌艶
(
きょうえん
)
と
凭
(
もた
)
れかかったり肩なんぞ叩かれるという、夢のような世界と相成ったのだ。
恋の伝七郎
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
互いに
相俟
(
あいま
)
ってその美しさを輝かし
完
(
まっと
)
うする人がらだったので、友情からというよりもむしろ
嬌艶
(
きょうえん
)
の本能から決して離れないで、互いに寄り合ってイギリスふうの態度を取っていた。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
嬌
漢検1級
部首:⼥
15画
艶
常用漢字
中学
部首:⾊
19画
“嬌”で始まる語句
嬌態
嬌
嬌羞
嬌声
嬌瞋
嬌名
嬌笑
嬌然
嬌嗔
嬌娜