“国貞”の読み方と例文
読み方割合
くにさだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さりとは折角精魂めて再刻した国貞くにさだや英泉の美しい複製版画を、自ら墨滴で汚してしまつてゐるものとじつに私は惜み度かつた。
吉原百人斬り (新字旧仮名) / 正岡容(著)
ほしいのは——もしか出来たら——偐紫にせむらさき源氏雛げんじびな、姿も国貞くにさだ錦絵にしきえぐらいな、花桐はなぎりを第一に、ふじかた、紫、黄昏たそがれ桂木かつらぎ、桂木は人も知った朧月夜おぼろづきよの事である。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
春信はるのぶ春章しゅんしょう歌麿うたまろ国貞くにさだと、豊満な肉体、丸顔から、すらりとした姿、脚と腕の肉附きから腰の丸味——富士額ふじびたい——触覚からいえば柔らかい慈味じみのしたたる味から
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)