“嬌娜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しなやか50.0%
きょうだ25.0%
なよやか25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小褄こづまを取った手に、黒繻子くろじゅすの襟が緩い。胸が少しはだかって、褄を引揚げたなりに乱れて、こぼれた浅葱あさぎが長くからまった、ぼっとりものの中肉が、帯もないのに、嬌娜しなやかである。
鷭狩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「私はゆうべ、先生の病気は、嬌娜きょうだがなおすだろうと思って、おばあさんの所へ使いをやって呼びに往かしたのですが、どうも遅いのですよ」
嬌娜 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
瞳の動かぬ気高い顔して、恍惚うっとりと見詰めながら、よろよろと引退ひきさがる、と黒髪うつる藤紫、肩もかいな嬌娜なよやかながら、袖に構えた扇の利剣、霜夜に声も凜々りんりん
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)