“しなやか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
柔軟16.7%
11.1%
嫋娜11.1%
嬌娜11.1%
柔婉11.1%
優柔5.6%
5.6%
嫋々5.6%
孅弱5.6%
撓柔5.6%
(他:2)10.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は松の若木のようにたけ高く柔軟しなやかで、皮膚は女の胸のように白く、眼は烈しく輝く青色で、その中に太陽の光のような白い光が宿っていた。
柔軟しなやかな体を包んでいる黒天鵞絨のワンピースが、細そりした姿に重そうで、ややもすると撫で肩から辷べり落ちそうだ、それがまた大変艶めかしく、彼の目に映じた。
黒猫十三 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
彼は、若い男鹿の四肢のやうに、スラリとしなやかな少年の姿を、飽かず眺めたり、父と母とにかたみに話しかける簡単な会話に、耳を傾けたりしてゐた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
彼は、若い男鹿おじかの四肢のように、スラリとしなやかな少年の姿を、飽かず眺めたり、父と母とにかたみに話しかける簡単な会話に、耳を傾けたりしていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
黒髪高く乱れつつ、一本ひともとの杉のこずえに火をさばき、艶媚えんびにして嫋娜しなやかなる一個の鬼女きじょ、すっくと立つ——
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふっさりとした銀杏返いちょうがえし耳許みみもとへばらりと乱れて、道具は少し大きゅうがすが、背がすらりとしているから、その眉毛の濃いのも、よく釣合って、抜けるほど色が白い、ちと大柄ではありますが、いかにも体つきの嫋娜しなやかおんなで、
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
胸が少しはだかって、褄を引揚げたなりに乱れて、こぼれた浅葱あさぎが長くからまった、ぼっとりものの中肉が、帯もないのに、嬌娜しなやかである。
鷭狩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
嬌娜しなやか振返ふりかへつた。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
女は年のころ十七、八で翠袖すいしゅう紅裙こうくんきぬを着て、いかにも柔婉しなやかな姿で、西をさしてしずかに過ぎ去った。
世界怪談名作集:18 牡丹灯記 (新字新仮名) / 瞿佑(著)
柔婉しなやかに動く彼女の手先を見つめている彼の眼は、当時を回想するうっとりとした夢の消息のうちに、燦然さんぜんたる警戒のひらめきを認めなければならなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
恋するものは、優柔しなやか御手みてすがりもしよう。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一肩上に立った、その肩もすそも、しなやかな三十ばかりの女房が、白い手を差向けた。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
——あとでも思ったが、その繕わない無雑作な起居たちい嫋々しなやかさもそうだが、歩行あるく時の腰のやわらかに、こうまでなよなよと且つすんなりするのを、上手の踊のほかは余り見掛けない。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
中には男に孅弱しなやかな手を預け、横から私語ささやかせ、軽く笑いながら樹蔭を行くものもあった。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
婦人ふじん身震みぶるひして飛退とびのかうとするのであつたが、かる撓柔しなやかにかかつたが、千曳ちびきいはごとく、千筋ちすぢいとて、そでえりうごかばこそ。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
妙子の手は、矢車の花の色に際立って、温柔しなやかな葉の中に、枝をちょいと持替えながら、
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
色に現はれ、繊弱しなやか
小曲二十篇 (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)