“千筋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちすじ36.0%
ちすぢ36.0%
せんすじ24.0%
せんすぢ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何ともこたえるものがない。車は千筋ちすじの雨を、黒いほろはじいて一散に飛んで来る。クレオパトラのいかり布団ふとんの上でおどり上る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いやねんのために——はゝゝ。もひとうへ萬年橋まんねんばしすなは小名木川をなぎがは千筋ちすぢ萬筋まんすぢうなぎ勢揃せいぞろひをしたやうにながれてゐます。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
道也先生は例のごとく茶の千筋せんすじ嘉平治かへいじ木枯こがらしにぺらつかすべく一着して飄然ひょうぜんと出て行った。居間の柱時計がぼんぼんと二時を打つ。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また万金丹まんきんたん下廻したまはりには、御存ごぞんじのとほり、千筋せんすぢ単衣ひとへ小倉こくらおび当節たうせつ時計とけいはさんでます、脚絆きやはん股引もゝひきこれ勿論もちろん草鞋わらぢがけ、千草木綿ちくさもめん風呂敷包ふろしきづゝみかどばつたのをくびゆはへて
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)