“幌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほろ96.6%
とばり3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老栓はなおも躊躇ちゅうちょしていると、黒い人は提灯を引ッたくってほろを下げ、その中へ饅頭を詰めて老栓の手に渡し、同時に銀貨を引掴ひっつかんで
(新字新仮名) / 魯迅(著)
けれども青いほろを張った、玩具おもちゃよりもわずかに大きい馬車が小刻みにことこと歩いているのは幼目にもハイカラに見えたものである。
追憶 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
われはむねの跳るを覺えて、そと人々に遠ざかり、身を長きとばりの蔭に隱して、窓の外なる涼しき空氣を呼吸したり。
「へえ、憚かりさん。おほけに。」と優しく言つて太政官は、ツカ/\と宿直室の隣りの御宸影奉安所の前へ進むと、白いとばりの前に立つて、稍暫く祈念を凝らしてゐた。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)