“聞取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ききと33.3%
きゝと33.3%
きゝとり16.7%
ききとり8.3%
ききとれ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水仕女みずしめなりともして一生御傍おそばに居られさいすれば願望のぞみは足る者を余計な世話、我からでも言わせたるように聞取ききとられてうとまれなば取り返しのならぬあかつき、辰は何になって何に終るべきとかなし
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
が、ものおと人聲ひとごゑさへさだかには聞取きゝとれず、たまにかけ自動車じどうしやひゞきも、さかおとまぎれつゝ、くも次第々々しだい/\黄昏たそがれた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一体に国人の話す仏蘭西フランス語は僕等に仏蘭西フランス人のよりも聞取きゝとりよい。此方こちら先方さきに劣らずまづいのだが、双方で動詞の変化などを間違へながら意思が通じ合ふから面白い。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「ちょっと御挨拶を申上げます、……同室の御婦人、紳士の方々も、失礼ながらお聞取ききとりを願いとうございます。わたくしは、ここに隣席においでになる、窈窕ようちょうたる淑女。」
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
勿論もちろん何のことか判然聞取ききとれなかったんですが、ある時あかねさす夕日の光線がもみの木を大きな篝火かがりびにして
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)