“饗筵”の読み方と例文
読み方割合
きょうえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
過ぐる日の饗筵きょうえんに、卓上の酒尽きて、居並ぶ人の舌の根のしどろにゆるむ時、首席を占むる隣り合せの二人が、何事か声高こわだかののしる声を聞かぬ者はなかった。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
婚礼の祝宴の夜、アグリパイナは、その新郎の荒飲の果の思いつきに依り、新郎手飼てがいの数匹の老猿をけしかけられ、饗筵きょうえんにつらなれる好色の酔客たちを狂喜させた。新郎の名は、ブラゼンバート。
古典風 (新字新仮名) / 太宰治(著)