“広前”のいろいろな読み方と例文
旧字:廣前
読み方割合
ひろまえ90.0%
ひろまへ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水をうったように、群集ぐんしゅうのこえと黄塵こうじんがしずまって、ふたたび、御岳みたけ広前ひろまえ森厳しんげんな空気がひっそりとりてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いやにおちゃがつてるよ、生意気な。」と、軽く其のつむりてのひらたたぱなしに、広前ひろまえを切れて、坂に出て、見返りもしないで、てやがて此の茶屋にいこつたのであつた。——
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
公事を帯びて行くのでないと、必ず鳥居を潜り広前ひろまへに進んで拝した。又祭日等に、ことさらに参詣するときは、みてぐらを供ふることをおこたらなかつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)