“ひろまえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
広前100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんなことを源氏は夢にも知らないでいた。夜通しいろいろの音楽舞楽を広前ひろまえに催して、神の喜びたもうようなことをし尽くした。過去の願に神へ約してあった以上のことを源氏は行なったのである。
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)
神殿の広前ひろまえに、彼は、三尺余もある長刀を、革紐かわひもで帯にくくし、われとわが影を、月の白い地上に睨んでいた。
剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
釣鐘が目前めのまえへぶら下ったように、ぎょっとして、はっと正面へつままれた顔を上げると、右の横手の、広前ひろまえの、片隅に綺麗に取って、時ならぬ錦木にしきぎ一本ひともと、そこへ植わった風情に
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)