“兄長”の読み方と例文
読み方割合
このかみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左門さきにすすみて、八九南のまどもとにむかへ、座につかしめ、兄長このかみ来り給ふことの遅かりしに、老母も待ちわびて、あすこそと臥所ふしどに入らせ給ふ。
左門大いに驚きて、兄長このかみ何ゆゑにこの九五あやしきをかたり出で給ふや。更に夢ともおぼえ侍らず。赤穴いふ。
おもき物いみも既にてぬ。絶えて兄長このかみおもてを見ず。なつかしさに、かつ此の月頃のおそろしさを心のかぎりいひなぐさまん。ねぶりさまし給へ。我もの方に出でんといふ。